みなさんは日頃、栄養を考え、バランスのとれた食事を摂ることを意識していますか。
日々、忙しくてなかなか栄養のバランスを考えて食事できていない、という方も少なくはないでしょう。
毎日の食事の栄養バランスを考えることは、体の健康や美容にも影響を与えることから、とても大切なことです。
ここでは、栄養素の中でも、特に大切なタンパク質について解説します。
この記事を読めば、そもそもタンパク質とは何なのか、タンパク質を摂ることで体にどのような影響があるのかなどを理解することができるでしょう。
ぜひ最後までご覧いただければと思います。
タンパク質とは
タンパク質という言葉を聞いたことはあるものの、その具体的な働きについてはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
タンパク質は、炭水化物や脂質と並ぶ、「エネルギー産生栄養素」の一つです。
エネルギー産生栄養素とは、 人間の体の働きにおいて重要となるエネルギーの元となる成分で、炭水化物、脂質、タンパク質がこの栄養素にあたります。
以前は、「三大栄養素」とも呼ばれていました。
タンパク質は、約20種類ものアミノ酸から生成されています。
アミノ酸とは、タンパク質を構成する成分のことで、糖質や脂質から体内で生成される「非必須アミノ酸」と、体内で生成することができない「必須アミノ酸」に分類されます。
また、タンパク質は、筋肉や内蔵、皮膚や髪の毛などを構成する主成分となっています。
さらに、体内のさまざまな働きを調整するホルモンの分泌や、食べた物の消化吸収などの化学反応に欠かせない酵素などを生成することにも役立っています。
タンパク質を摂ることのメリット
タンパク質は、体を形づくる主成分であり、さまざまな体内の機能を調整する成分であることが分かっていただけたと思います。
ここでは、タンパク質を摂取するメリットについて解説します。
スキンケアトラブルを解消できる
タンパク質は積極的に摂取することで、いつまでも健康的で若々しさを保つことに役立ちます。
とくに美容に気を遣っていらっしゃる方は、毎日、意識的にタンパク質を摂ることをおすすめします。
その理由は肌のハリや弾力を保つコラーゲンもまたタンパク質によって構成されているからです。
タンパク質の摂取が足りないと、体内のコラーゲンも不足してしまい、お肌のシワやたるみ、肌荒れが発生することになり、お肌のトラブルが増えていきます。
また、お肌のハリや弾力を保つには、コラーゲン単独で摂取するよりも、タンパク質とバランス良く摂取することが大切です。
髪の毛、爪の状態が良くなる
髪の毛や爪は、ケラチンというタンパク質の仲間によって構成されています。
タンパク質の摂取が足りなくなると、髪のハリや艶などが失われていき、枝毛や切れ毛の原因となります。
髪の毛1本1本も、細くなってしまい、薄毛を誘発させることにもつながります。
爪についても、爪に縦すじが入ったり、爪割れや、爪が薄くなる現象が起こります。
ネイルを装飾する際にも、元の爪の状態が影響してきます。
タンパク質は、体内に摂取されると、生きていく上で、重要な部分から優先的に利用されていきます。
ぞのため、髪の毛や爪については、タンパク質の補給が後回しになってしまいます。
免疫の向上・体の成長促進
タンパク質は、体の機能を調整するホルモンや免疫抗体を作る原料にもなります。
体外から侵入してきたウィルスや細菌は、「免疫グロブリン」という抗体によって、体外に排除されます。
この免疫グロブリンもタンパク質によって生成されています。
そのため、タンパク質が不足すると、病気にかかりやすくなることも。
また、 全身に酸素を運ぶ「ヘモグロビン」や鉄分を貯蔵する「フェリチン」などもタンパク質からできています。
さらに、体の成長を促したり、組織の修復に役立っている「リジン」や、神経の働きを助けたり筋肉を強化したりすることに役立つ「イソロイシン」もタンパク質を原料としています。
このように、タンパク質は体を構成するあらゆる成分の原料となっており、体内を正常に保つために、とても重要となる栄養素であると言えます。
タンパク質を摂りすぎることのデメリット
上記のようにタンパク質が体の活動において重要となることが分かっていただけたと思います。
では、タンパク質を単純に大量に摂取すれば良いかというとそうではありません。
他の栄養素とバランス良く摂取することが大切です。
タンパク質をたくさん摂りすぎた場合には次のようなデメリットが発生します。
内臓疲労が起きる
タンパク質をたくさん摂りすぎると、内臓疲労が起きます。
体内ではタンパク質を利用して、さまざまな成分が合成、分解されていてとても複雑な働きを示しています。
その中で、食事によって摂取され、余ったタンパク質は分解されて窒素となります。
窒素を体外へ排出するためには、肝臓や腎臓の働きが重要となります。
余った窒素は、体内での分解過程で、人体にとって有害なアンモニアに変換されます。
さらに、アンモニアは、肝臓で無害な尿素に変換され、その後、腎臓で尿が生成されます。
つまり、食事などで過剰にタンパク質をとると、肝臓と腎臓に余計な負担がかかり、肝臓や腎臓に疾病が発症する確率が高くなります。
これが内臓疲労の起こるメカニズムです。
カロリーオーバー状態になる
タンパク質は健康な体を維持するのに、とても重要な役割を果たすのですが、とり過ぎると、カロリーオーバーとなり、肥満の原因となります。
そのため、カロリーを抑えつつ、適正な量のタンパク質を摂取することに気を配る必要があるでしょう。
このことから、脂肪分の少ない食材を選んだり、油を多量に使用しない調理方法を工夫したりするようにしましょう。
理想の食事は、高タンパクで低カロリーな食事です。
尿路結石のリスクが高まる
タンパク質を摂りすぎると、尿路結石を発症することがあります。
タンパク質と尿路結石には一見、つながりはないように思われますが、尿路結石を起こす原因の一つに、動物性タンパク質の摂りすぎが原因としてあげられます。
動物性タンパク質を過剰に体に摂り込むと、結石の形成を防ぐために必要な尿中のクエン酸塩の濃度が低下したり、尿中の尿酸が増加したりします。
尿中のカルシウム排泄量の増加につながり,高濃度の尿中カルシウムは尿路結石の形成を引き起こすことも。
タンパク質を多く含む食材
ここでは、タンパク質を多く含む食材をご紹介します。
肉類
まず高タンパク質の代表格としてあげられるものに、肉類があげられます。
肉類には、赤血球を作り出す「鉄分」、炭水化物を代謝させるために必要な「ビタミン」、タンパク質の吸収に必要な「ミネラル」が多く含まれています。
肉類を購入する時には、脂身が少ない部位を選びましょう。
脂身が多いと、高カロリーな食事になってしまい、肥満につながってしまいます。
魚介類
魚介類は、肉と同じように高タンパク質な食材に分類されます。
しかし、肉類よりも消化しやすいという特徴があります。
魚介類を摂取すると、タンパク質だけでなく、「不飽和脂肪酸(DHA・EPA)」なども、摂取できます。
不飽和脂肪酸の体への効果はさまざまなものがあり、血栓を予防したり、高血圧や動脈硬化を未然に防いだりするなど、健康改善に寄与する働きがあります。
卵
卵は完全栄養食と呼ばれるほど、栄養価に富んでいます。
また、肉類と比較しても、脂肪量が少ない食材です、
卵黄には「ビタミンA」、「ビタミンE」が、卵白には「ビタミンB2」、「カルシウム」が多く含まれています。
乳製品
乳製品の代表格である牛乳のタンパク質には、カルシウムの吸収を助ける「カゼインホスホペプチド」が多く含まれています。
また、鉄分の吸収を促す「ラクトフェリン」も豊富に含有されています。
牛乳が苦手な方は、ヨーグルトやチーズでタンパク質を補うこともできます。
タンパク質補給にあたってのポイントや注意点など
タンパク質の補給に当たってのポイントや注意点は、以下の通りです。
脂肪分の量に気をつける
まず注意点としてあげられることに、肉類でタンパク質を摂取する時に、脂肪分も一緒に摂っている点です。
脂肪分が多い食材からタンパク質を摂ってしまうと、カロリーの摂りすぎで肥満になってしまう可能性もあることに配慮しましょう。
ビタミンB6と一緒にタンパク質を摂る
ビタミンB6は、タンパク質の分解を助ける作用があるため、タンパク質を多く摂るときほど、ビタミンB6も多く摂取するようにしましょう。
ビタミンB6は、マグロやにんにく、パセリ、ピスタチオに多く含まれているので、タンパク質食材を摂取する時には、ビタミンB6も自然と摂り入れることができるメニューを考えるとよいでしょう。
【参考】タンパク質ってどれくらい摂ればいいの?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、タンパク質を摂ることのメリット、タンパク質を多く含む食材などについて解説してきました。
この記事のポイントを整理すると以下の通りです。
● タンパク質は、炭水化物や脂質と並ぶ、「エネルギー産生栄養素」の一つ。
● タンパク質は、約20種類ものアミノ酸から生成されている。
● タンパク質の摂取によって、お肌のトラブルを解決することもできる。
● タンパク質を肉類からとる際には、脂肪分も多いことから、カロリーオーバーにならないように気をつける。
● タンパク質を摂る時は、ビタミンB6もあわせて摂取するようにする。
これらの情報が少しでも、みなさまのお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
【参考資料】厚労省 健康情報サイト
なお、不足しがちなタンパク質を補うためにプロテインバーなども活用するとよいでしょう。
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詳しくは画像をクリックしていただくとご覧いただけます。